フェティシズムはその人の過去の体験によって決定づけられる、という意見を耳にしたことがあるかもしれません。
たとえば、本ブログで何度も扱ってきたCFNM。少年時代に、女子に自分の裸体を目撃されてしまった、なんて経験のある男子は少なくないと思います。
そういう人の目には、CFNMというエロジャンルはどう映るのでしょうか?
CFNMに限らずほかの羞恥系のジャンルに言えることですが、「過去の自分の恥ずかしい体験を思い出すからそういうジャンルは受け付けない」という人は意外とたくさんいます。具体的には、おもらし系やオナバレなど。
しかし、逆にそういう経験を持っているからこそ、そのようなジャンルにハマるという人もいるようです。
自分にはそのような体験が無いので完全に憶測ですが、過去に性的に恥ずかしい体験をしたことのある人の方が、そのテの作品における羞恥描写を現実体験とリンクさせた上で、より鮮明かつリアルに脳内で思い描くことができるのかもしれません。
では、そういう経験のない人にとって、CFNMはつまらないものなのでしょうか?そのようなことは無いと思います。体験が存在しないからこそ、好き勝手に妄想することができ、より自由にコンテンツを楽しむことができるという側面もあると思います。
CFNMについて解説した記事で、主観的CFNMと客観的CFNMについて説明したことがありました。これに照らし合わせると、主観的CFNMを楽しめるか楽しめないかは、自分自身の過去の体験が非常に重要になってくると思います。実際に女子に裸を見られた経験のある人にとっては、その状況を再体験するような形になるため、場合によっては強い拒絶反応を示す人もいるかもしれません。その分、過去の羞恥を快感に変換できる人にとっては強い興奮を得られるでしょう。
逆に、客観的CFNMについては、羞恥を受ける本人は自分自身ではなく、状況を俯瞰的視点で捉えることになるため、自身の体験はそこまで重要ではないように感じます。それでも、CFNMというシチュ自体に拒否感を覚える人はいると思われますが。
そういうわけで、CFNM系を含めた羞恥系の作品を他人に勧める際には、少し慎重になる必要があるかもしれません。
また、単に女子に裸体を見られただけでなく大人数に見られた、見られたうえでムスコのサイズをバカにされた、といったように、体験がショッキングであればあるほど、その人のフェティシズムの方向性をより強力に決定づけるものと考えられます。それこそトラウマになるレベルの体験であれば、それがその人の性的嗜好どころか性的行動にまで影響を及ぼすことは想像に難くないでしょう。ネット上では「エロトラウマ」という言葉もあるようです。
次回は、この「エロトラウマ」について深掘りしていこうと思います。