皆さんは、ケロロ軍曹のアニメを見たことがありますか?
アニメ版『ケロロ軍曹』は、主にテレビ東京系列で放送されていたSF系ギャグアニメです。
原作は中学生以上を対象としていると思われるような描写や、明らかにオタク向けと捉えられるようなネタが満載で、深夜枠で放送されて当然のような内容でした。
しかし、なんと放送されたのは朝・夕方のキッズアニメタイム。
そういうわけで、子ども向けアニメらしく過激なシーンや危なそうなネタは排除された上で放送されました。
それでも原作の面白さや特有の勢い、そしてキャラクターの魅力は失われておらず、キャラのビジュアルとギャグが子どもにもウけて大ヒット。その後はキッズ向けのコンテンツ展開が加速し、アニメの内容も、より子ども向けを意識したと思われるアニメオリジナルのストーリーが製作されました。
そんな回の一つが、今回紹介する伝説の回
第254話「冬樹 トランクス対ブリーフ であります」
です。
ストーリー
少年に特有の下着問題をテーマにした回。原作には存在しないストーリーとなっております。
冬樹(おそらくこの話の時点では中1)が初めてトランクスを穿いてみるところから物語は始まります。その様子を見たケロロたちが、(いつも通り)男子のパンツを地球侵略に利用する計画を思いつき、実行。なんと、パンツが意思を持ち、喋るように。その結果、元々穿いていたブリーフと新しいトランクスとの間で争いが生じます。結局、色々あって冬樹はトランクスを穿くようになるのですが、あるきっかけで、これまでブリーフが常に自分と共にあり、自分を見守ってくれていたことに気づきます。そして、冬樹はもう一度ブリーフを穿き、トランクスにはもう少し先まで待っていてもらうことにしたのでした・・・というお話。
いかにも子ども向けアニメらしいストーリーだと思います。一見ふざけた話で、実際かなりふざけてますが、最後の方でブリーフが冬樹のことをずっと見守っていたと告げるシーンはかなり感動的でした。
本題
では、なぜこの回が「伝説」なのでしょうか。その理由を挙げていこうと思います。
それは、
下着姿の萌え萌え男子が長時間、何度も何度も出てくる
という一点にあります。
子ども向け作品において少年キャラがパンツ一丁になるシーンは珍しいものではありません。しかし、このアニメの絵柄で、しかもこのキャラでコレをするのか!ということで大きな衝撃を受けました。
この画像を見ていただければ分かる通り、細身で中世的な顔つき、ほどよい頭身の高さ・・・こんなビジュアルの男子が、コロコロコミックのギャグ漫画のデフォルメされたおふざけキャラの如くパンツ姿を披露してくれるのです。それも繰り返し。
極めつきはこの場面。
これはもう、製作スタッフのこだわりを感じずにはいられません。このシーンには思わず感動さえ覚えました。
ほかには、ブリーフ一丁で川遊びをするシーン、お腹を壊したのか、トイレに座っているシーンが一枚絵ですが存在します。また、登場するモブももれなくパンツ一丁。たった一話の中でこのバリエーションの豊富さ。アニメ化に際して削られた原作のサービスシーンの穴をこの話だけで埋めようとしているのでしょうか。
しかも、思いを寄せられている女子にパンツ事情を知られている、ということまで明かされます。残念ながら、その女子の前でパンツ姿になる、ということは無いのですが、話の最後ではケロロにブリーフ姿を見られてしまい、恥ずかしがる描写があります。他の回では普通に一緒にお風呂に入ってた気がしますが、それでも着替え中を見られるのは恥ずかしいのでしょうか。これも萌えポイントですね。
この回のミソは、なんといっても「少年から大人への移り変わり」が、中1男子の下着の変化という、ファミリーアニメタイムに放送するには中々に強烈かつ直球的な描写で大胆に表現されたことにあると思います。単なるサービス満載の回ではなく、これを観た少年たちに色々なことを考えさせる、とても健全かつ優良な映像作品であると言えるでしょう。
おわりに
今回はこのブログ始めてから50記事目ということで、記念に前々から書きたかったこのテーマを選びました。文章を書いていると、原作者である吉崎先生の描く男子が魅惑的であることを改めて実感できました。
吉崎先生は『オトメディウス』や『けものフレンズ』など女性キャラのデザインで非常に有名ですが、男子キャラも魅力的だということにより多くの人が気づいてくれることを願っています。
ケロロ以外での個人的なオススメは『ドラゴンクエストモンスターズ+』です。打ち切り作品ですが、主人公のクリオと吉崎先生タッチのテリーが本当に萌えで、最高です。